直葬と家族葬の基本的な違い

直葬と家族葬は、どちらも近年需要が増えている葬儀形式ですが、その内容には大きな違いがあります。

直葬は、お通夜や告別式を行わずに火葬のみを執り行うもっともシンプルな形式です。一方、家族葬は通常の葬儀と同じように、お通夜から告別式まで一連の儀式を行います。

おもな違いを表にまとめると以下のとおりです。

比較項目	直葬	家族葬
儀式の有無	火葬のみ	お通夜・告別式あり
所要時間	2～3時間程度	2日間が基本
参列者	ごく近い親族のみ	親族に加え、故人と親しい友人なども参加可能

ただし、どちらの形式も一般参列者を制限できる点では共通しています。状況や希望に応じて、最適な形式を選択することが大切です。

費用面での比較

岩国市の協同組合地域総合サービスセンター「静流社のあじさい会館」での葬儀形式による費用の違いを、具体的に見ていきましょう。

もっともシンプルな直葬は8万円（税込8.8万円）からとなっています。これには病院からの搬送費用や棺、骨箱・スタッフ1名分が含まれます。

一日葬の場合は12万円（税込13.2万円）からで、直葬に加えて以下が含まれます。

• 白木2段祭壇
• 葬儀場での一泊安置
• 生花の追加可能（2万円～）

家族葬は規模に応じて以下のプランがあります。

プラン名	費用（税込）	特徴
シンプル	20.9万円	基本的な葬儀一式
スタンダード	30.25万円	生花増量、霊柩車付き
充実	52.8万円	納棺式、スタッフ増員
豪華	69.85万円	生花装飾、ご家族の宿泊、スタッフ増員

家族葬には葬儀司会者、遺影写真、供物一式などが含まれ、控室での宿泊も可能です。

お葬式選びの重要なポイント

お葬式の選び方でもっとも重要なのは、故人の生前の意思と遺族の希望のバランスを取ることです。具体的には予算や参列者、お別れの時間という3つの観点から検討することをおすすめします。

予算面では、直葬が8.8万円（税込）、一日葬が13.2万円（税込）、家族葬が20.9万円（税込）からと、幅広い選択肢があります。

参列者については、直近の親族のみで執り行う場合は直葬、親戚まで呼びたい場合は一日葬、知人も含めて参列希望の場合は家族葬が適しています。なお、会場となる岩国市の協同組合地域総合サービスセンター「静流社のあじさい会館」は、キッチンやバスルーム付きの控室があり、ご家族の宿泊にも対応可能です。

最期の時間の過ごし方としては、できるだけシンプルに行いたい場合は直葬、一晩のお別れ時間が必要な場合は一日葬、しっかりとお別れの時間を取りたい場合は家族葬が望ましく、ご自宅での一泊も選択可能です。

福祉葬の基本的な仕組み

福祉葬とは、生活保護を受給されている方を対象とした葬儀プランで、実質的な自己負担なしでお見送りができる制度です。葬祭扶助制度を利用することで、以下のような基本的なサービスを受けられます。

• 病院からの搬送（10km未満）
• 高級桐平棺の提供
• 高級骨箱一式の準備
• セレモニースタッフ1名の派遣

これらのサービスは自治体が費用を負担するため、ご遺族の経済的な負担を軽減できます。ただし、追加のオプションサービスについては実費負担が必要となる場合があります。

また、福祉葬は一般的な葬儀と比べてシンプルな内容となりますが、故人の尊厳を保ちながら、丁寧なお見送りができるよう配慮されています。

申請に必要な条件

福祉葬を申請するには、以下の条件と手続きが必要です。まず、葬儀前に必ず市役所の福祉課やケースワーカーへ申請の意向を伝える必要があります。申請者は原則として故人の親族や同居人ですが、身寄りがない場合は後見人も可能です。

申請時には、以下の書類を火葬前に提出することが重要です。

• 故人と申請者の個人情報
• 経済状況を証明する書類
• 生活保護受給証明書

審査では、故人や親族の経済状況が厳密に確認されます。審査のポイントは以下のとおりです。

• 故人に預貯金がないこと
• 親族に支払い能力がないこと
• 葬儀を豪華にしていないこと

これらの条件を満たさない場合、申請が却下される可能性があります。また、火葬後の申請は「支払い能力あり」とみなされ、受理されないケースがあるため注意が必要です。

一日葬に含まれるサービス

岩国市の協同組合地域総合サービスセンター「静流社のあじさい会館」の一日葬（12万円・税込13.2万円）には、以下の基本的なサービスがすべて含まれています。

サービス区分	内容
祭壇・設備関連	・高級白木2段祭壇の設置 ・「せいりゅうの間」での1泊安置 ・高級桐平棺や高級骨箱セット
人的サービス	・セレモニースタッフ1名の立ち会い
搬送サービス	・病院からの搬送1回（10キロ圏内） ・出棺時の搬送1回（10キロ圏内）
オプションサービス	・生花の装飾（2万円～別途料金）

一日葬では、ご遺体の尊厳を保ちながら必要十分な設備とサービスを提供し、ご遺族の負担を最小限に抑えられるよう配慮されています。「せいりゅうの間」での安置により、ゆっくりとお別れの時間を持てます。

参列者への配慮事項

一日葬は短時間での葬儀となるため、参列者への事前連絡と配慮が大切です。

事前連絡事項	配慮事項（高齢者・遠方者向け）
式の開始・終了時刻	休憩スペースの確保
服装や持ち物案内	お手洗いの場所案内
アクセス方法	タクシーの手配
当日の流れ概要	駐車場情報の共有

とくに夏場は、短時間とはいえ参列者の体調管理に気を配る必要があります。水分補給や空調管理など、細やかな気配りを心がけましょう。また、遠方からの参列者には、近隣のホテル情報などもあわせて提供すると安心です。

一日葬のメリット・デメリット

一日葬のメリット・デメリットを整理すると以下のようになります。

区分	内容
メリット	・通夜を省略することで、時間的・金銭的な負担を軽減 ・1日ですべての儀式が完結し、遠方からの参列者への配慮 ・葬儀に必要な最低限の儀式は執り行え、故人への敬意を保持
デメリット	・準備期間が短く、急な連絡で参列できない方が発生 ・通夜がないため、故人を偲ぶ時間が限定的 ・当日のスケジュールが詰まり、融通が利きにくい

ただし、これらのデメリットは事前の準備と参列者への丁寧な説明で、ある程度カバーすることが可能です。とくに岩国市では、葬儀社との事前相談で柔軟な対応が可能な場合も多いため、ご家族の希望に沿った形での一日葬を実現できます。